今月観た映画

今月劇場で観た映画の感想。

 

・his

ドラマが地元で撮影されていたり、今泉力也だったりで気になっていた作品。

『マリッジ・ストーリー』に続き離婚モノ(!)。ドラマ版は恋愛感情やそれらへの気づきにフォーカスをしていたが、今回は世間体や"常識"という言葉に苦しめられる人々の話になっていた。ポスターから受けるイメージよりもかなりハードな展開で胸がキュッとなった。こういうのって説教くさくなりがちだけど、それをまったく感じさせない爽やかさがあった。

卵食べたくなる。大成功〜!

 

・mellow

田中圭が花屋をやるな!("っぽ"すぎるので)

さまざまな告白を描くことで、"ちゃんと伝える"ということの追究をしていて、それがとても良かった。突然のコメディパートに虚を衝かれて笑ってしまうあたり、脚本の今泉力也節が効いてて最高。女子中学生3人組の可愛さたるや……。私は佐藤が好きだよ、佐藤〜!偉いぞ佐藤〜!

今泉力也脚本の作品が好きなんだな、と再認識。それにしても今泉監督、撮りすぎ!嬉しい限りです。

 

・9人の翻訳家 囚われのベストセラー

導入が洒落ている……。この前観たのもそうだったんだけど、フランスでは何かが通り過ぎるところにタイトルを出すのが流行っているのかな。

クローズドサークルどんでん返しモノだけど、最終的に創作とは何か?というテーマになってくるのが見事。日本のコピー機をベタ褒めしつつ、加速度的に面白くなってくる映画だった。登場人物が劇中やけにいろんな引用を使うので、私も引用で終わる。

焚書は序章に過ぎない。本を焼く者は 、やがて人間をも焼くようになる。」

 

・1917 命をかけた伝令

とにかくBF1だった。BF1のことばかり思い出してしまった。映画としてはすごい映像の連続なんだけど、ゲームではよく見る光景ばかりだったので目新しさはなかったかも……。ストーリーもほぼ無いようなもので、本当にめちゃくちゃリッチなレールシューターのゲームプレイ映像みたいだった。

つまらなくは決してなかったけど、IMAXじゃなかったら微妙だったかもな……。同じ感じだったら『ダンケルク』の方が嫌な緊張感がずっとあって私は好きだった。

 

・アントラム 史上最も呪われた映画

観たら死ぬと言われている映画が遂に全国公開!ヒョエ〜っ!しかしながら、製作陣の「人を殺すぞ!」という強い意志を感じる傑作。

映画の冒頭はこの映画が起こしてきた厄災をドキュメンタリータッチで紹介していき、本編開始前には警告と劇場を出るための30秒の猶予が与えられ、劇場内にピリッと緊張感が走る。そこからバーン!と始まった䁐像が70年代とは恖えない高画儨(!)でちょっと失笑。し縺阪%かしその㑅品のクオリティがかなり高く縺医∪て驚く。

思っていた以上に儨が高く、大好き縺吶°な作品でした。それとも私が第5層に来てし縺励〓まっているのか……。今のところ死ん蜉ゥ縺でませ代※ん。

 

T-34 レジェンド・オブ・ウォー ダイナミック完全版

去年のベスト映画が26分の追加シーンを携えて帰ってきたぞ!これがダイナミック完全版だ!ガハハ!

好きな映画のアップグレード版を好きにならないわけがない。本当に頭をからっぽにして観られるポップコーンムービー(私はメロンソーダを飲んだ)で、難しいところはひとつもない、戦車活劇の完成形。これ以上なにがいる?なにがいるってんだ!ばか!

 

・ミッドサマー

ウィッカーマン』ミーツ『ゾンビ・ガール』だ!

こんなにストレートなハッピーエンドの恋愛映画が撮れるのね、アリ・アスター……。『ヘレディタリー/継承』はホラーという軸を持ちながら家族を描いていたけど、これはただただ恋愛!『ラ・ラ・ランド』っぽさもあったり、『魔女の宅急便』っぽさもあったり……。持つべきものは"家族"!ソフトストーリーのアートホラー好きを増やすための教育映画でした。

上映後「どこか座れるところ!ちょっと話し合おう!」と言っていた体育会系男子3人組が印象的だった。

 

・恋恋豆花

シー・チーティエンがコマネチをしている……。

モトーラ世理奈がモトちゃんと呼ばれているところに勝手に親近感が湧いている。内容に関しては普通に土曜午後にBSとかでやってる旅行特番なのでオールオッケー。気にする場所はそこではない。『アイコ十六歳』の今関監督が撮っているので、モトーラがハイパー可愛い2時間です。

もっと『恋恋風塵』への言及があるのかと思ったらチラッとポスターが貼ってあるのと、カフェ(?)の店員さん役の人がシン・シューフェンに似ているくらいしか気づけませんでした。

 

・ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ

凄すぎる……。絶対に3Dで観たかったので舞浜へ。主人公が映画館で3Dメガネをかけるタイミングで観客もメガネをかけるという没入感、そこから始まる60分ワンカットの映像。映画と自分の境界が揺らいで溶けるこの体験は唯一無二だと思う。

映画を観ているのか、映画の中で映画を観ているのか、映画の中で夢を見ているのか、夢の中で映画を観ているのか、夢の中で夢を見ているのか、夢を見ているのか。

私は長いこと夢日記をつけているんだけど、こういう何故かはっきりと覚えている夢がいくつかあって、この映画は誰かの見る夢を覗いているような気持ちになった。花火の良さよ……。

 

・架空OL日記

面白かった!100分あっという間!地元の友達の親を名前で呼んでいるところがめちゃくちゃ良かった。劇場もみんな声出して笑ってて、とても良い空気!ラストはちょっと泣きました。

劇場版でなく、ドラマの11話をやってくれたのがとても嬉しい!またみんなに会えた〜!という気持ちでいっぱい。ソヨンちゃんの話をもっと観たいのでドラマでも映画でもいいから続編をやってほしい……。小峰様〜!こ!み!ね!こ!み!ね!

 

2020年は年始に期待作が集中しすぎ!集まりすぎていて、逆にこれからが不安……。

アカデミー賞で色々な人と映画の話ができてよかった。映画の話をするのは楽しいね。パラサイト面白かったもんね。パラサイトの受賞で私はグエムルを3回観直しました。グエムルっておもしろいね〜!

あと、私は誰がなんと言おうと『アントラム』が大好きだと強く言っておく。素晴らしい映画だよあれは。